「宇宙にはどれくらいの星があるの?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?
答えは、「数えきれないほどの星がある!」
天の川銀河だけでも 約1000億~4000億個の星 が存在します。
そして宇宙全体には、2兆個もの銀河 があると考えられています。
つまり、宇宙全体の星の数は「1000億 × 2兆」=想像を絶するほどの数!

では、科学者たちは どうやって宇宙の星の数を数えているのでしょうか?
詳しく解説していきます!
1. 銀河と恒星の数を数える方法
宇宙には無数の星が存在しますが、科学者たちはどのようにしてその数を推定しているのでしょうか?
直接数えることは不可能なので、統計的な推定方法が用いられています。
① 天文学者はどのように星を数えているのか?
「直接数えるのではなく、観測範囲から推定する!」
- 天文学者は望遠鏡を使って観測できる範囲内の星の数をカウントする。
- そこから統計的に計算して、宇宙全体の星の数を推定する。
- 例えば、「観測範囲内に1000億個の星があるなら、宇宙全体には…?」という計算を行う。
② 望遠鏡で観測できる範囲と限界
「宇宙の星をすべて見ることはできない!」
- 望遠鏡を使っても、遠くの星や暗い星は見えない。
- しかし、最近のハッブル宇宙望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡により、より多くの銀河が発見されている。
- これにより、宇宙全体の星の数の推定精度も向上している。
③ 星の数は今後もっと増える可能性がある?
「より強力な望遠鏡が開発されれば、新たな星が発見される!」
- これまで見えなかった遠方の銀河も、今後の技術発展で観測可能になる。
- そのため、宇宙に存在する星の数は、今後さらに増える可能性がある。

では、宇宙の星の数は増えているのでしょうか? それとも減っているのでしょうか?
次で、宇宙の星の誕生と消滅のバランスについて解説していきます。
2. 星の数は増えているのか?減っているのか?
宇宙の星の数は常に変化しています。では、星は増えているのでしょうか? それとも減っているのでしょうか?
この疑問を解くために、星の一生と宇宙全体の流れを見ていきましょう。
① 星はどのように誕生するのか?
「星はガスと塵から生まれる!」
- 星は、宇宙に漂う水素やヘリウムのガスと塵が重力で集まり、圧縮されることで誕生する。
- この過程で中心の温度と圧力が上昇し、核融合反応が始まると、星として光を放ち始める。
- 新しい星は、主に銀河の中で形成され続けている。
② 星はどのように消えていくのか?
「星は寿命を迎えると消えていく!」
- 星の寿命は質量によって異なり、小さな星は数十億年以上、大きな星は数百万年で寿命を迎える。
- 寿命が尽きた星は、白色矮星、超新星爆発、中性子星、またはブラックホールへと変化する。
- 星の死によって放出されたガスや塵は、新しい星の材料になることもある。
③ 宇宙の星の総数は増えている?減っている?
「宇宙の星の数は徐々に減少している!」
- 宇宙の初期には星が活発に誕生していたが、現在はその速度が低下している。
- 新しい星の誕生よりも、寿命を迎えて消える星の数が増えてきている。
- 今後数千億年のうちに、新しい星の誕生がほとんどなくなると考えられている。
宇宙全体では、かつてほどのスピードでは星が生まれなくなり、長い時間をかけて少しずつ星の数は減少しているのです。

では、もし宇宙のすべての星が見えたら、夜空はどのように見えるのでしょうか?
次で、オルバースのパラドックスと宇宙の膨張について解説していきます。
3. もし宇宙にすべての星が見えたら?
私たちが夜空を見上げると、たくさんの星が輝いていますが、実際には宇宙にはもっと無数の星が存在しています。
では、もし宇宙に存在するすべての星が見えたとしたら、夜空はどのように見えるのでしょうか?
① 夜空は暗いはずがない?オルバースのパラドックス
「星の数が無限なら、夜空は昼間のように明るいはず?」
- 19世紀の天文学者ハインリッヒ・オルバースは「宇宙には無限に星があるのに、なぜ夜空は暗いのか?」という疑問を提唱した。
- もし宇宙が無限に広がっていて、無限に星があるなら、どこを見ても星が存在するため、夜空は明るく輝いているはず。
② 宇宙の膨張が光を届かせない
「宇宙が広がっているから、すべての星の光が届かない!」
- 宇宙は膨張しているため、遠くの星の光は地球に届く前に波長が伸び、可視光ではなくなってしまう(赤方偏移)。
- さらに、星の光が届くまでに時間がかかるため、私たちが観測できる星の数には限界がある。
③ 宇宙の寿命と星の光
「宇宙の年齢が138億年だから、見える星に限りがある!」
- ビッグバンから約138億年しか経っていないため、私たちは「138億光年以上先の星の光」をまだ見ることができない。
- 時間が経てば、より遠くの星の光が届く可能性もある。
結論:夜空が暗いのは、宇宙の膨張と時間の制約のせい!
- 宇宙が無限でも、すべての星の光が地球に届くわけではない。
- 宇宙の膨張によって、遠くの星の光は私たちには見えない。
- 宇宙が138億年の歴史しかないため、私たちに届く光にも限界がある。

では、ここまでの話をまとめてみましょう。
次の「まとめ」で、宇宙の星の数とその広大さを振り返ります。
まとめ:宇宙には無限に近い数の星がある!
ここまでの内容を振り返ってみましょう。
① 宇宙にはどれくらいの星があるのか?
- 天の川銀河には約1000億~4000億個の星が存在する。
- 宇宙には少なくとも2兆個の銀河があると推定されている。
- つまり、宇宙全体の星の数は1000億 × 2兆個以上と考えられる。
② 銀河と恒星の数をどうやって数える?
- 直接数えるのではなく、望遠鏡を使った観測データから統計的に推定している。
- ハッブル宇宙望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測により、より正確な推定が可能になっている。
③ 星の数は増えているのか?減っているのか?
- 宇宙の初期には星が活発に誕生していたが、現在はその速度が低下している。
- 今後数千億年の間に新しい星の誕生がほとんどなくなり、星の数はゆっくりと減少していくと考えられている。
④ もし宇宙のすべての星が見えたら?
- オルバースのパラドックスによると、もし宇宙が無限で、すべての星の光が届くなら、夜空は昼間のように明るいはず。
- しかし、宇宙の膨張によって遠くの星の光は地球に届かない。
- さらに、宇宙の年齢が138億年であるため、それより遠くの星の光はまだ届いていない。
⑤ まとめ
- 宇宙には計り知れない数の星が存在するが、そのすべてを見ることはできない。
- 科学技術の発展により、これまで見えなかった星や銀河が次々に発見されている。
- 未来の望遠鏡がさらに進化すれば、宇宙の未知の部分がより明らかになるかもしれない。

宇宙の広大さを考えると、私たちが知っていることはほんの一部にすぎません。
これからの天文学の発展によって、宇宙の星の数やその成り立ちについて、さらに多くのことがわかるでしょう。