「宇宙飛行士になりたい!」そんな夢をもっていませんか?

「どうすれば宇宙飛行士になれるの?」「今から何を勉強すればいいの?」と疑問に思っている人も多いはず。
この記事では、日本で宇宙飛行士になるための具体的なステップや、必要な勉強、体力づくりについて詳しく解説します。
宇宙への夢を実現するために、今からできることを一緒に考えていきましょう!
1. 宇宙飛行士になるための基本条件
日本で宇宙飛行士になるためには、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が行う選抜試験に合格する必要があります。
これは、極めて狭き門で、過去の募集では4,000人以上の応募者の中からたった2人しか選ばれませんでした。
しかし、どのような準備が必要なのかを知り、しっかりと対策すれば、夢を叶えることは十分に可能です。
◆ JAXAの宇宙飛行士の応募条件の概要
- 学歴:2021年の募集以降、学歴による応募制限は撤廃されました。重要なのは、専門分野における卓越した能力と、宇宙飛行士としての適性です。
- 実務経験:3年以上の職務経験
※科学・技術・医療分野が有利ですが、教育、芸術、スポーツなど、様々な分野での経験が評価される可能性があります。 - 英語力:TOEIC780点以上は目安ですが、重要なのは実際のコミュニケーション能力です。宇宙飛行士は国際的なチームで活動するため、高度な英語力が求められます。
- 身長:149.5cm~190.5cm
- 視力:矯正で1.0以上(色覚異常がないこと)
- 健康であること
- 泳げること(無重力環境の訓練で必要)

選抜基準は、時代の変化や宇宙開発の進展に合わせて見直されることがあります。公式サイトで最新情報を確認することができます。
参考サイト:JAXA「宇宙飛行士に、転職だ。」
◆ 実際の試験内容
JAXAの宇宙飛行士選抜試験では、次のような試験が行われます。
- 書類審査:応募者の学歴や職歴、健康状態などがチェックされます。
- 筆記試験・面接:一般教養、理系の知識、論理的思考力、英語力が問われます。
- 身体検査:視力や身長、体重、血圧、心肺機能などの健康状態が検査されます。
- 心理適性検査:ストレス耐性や協調性、冷静な判断力があるかを評価されます。
- 長期閉鎖環境試験:宇宙のような限られた環境で共同生活を行い、チームワークや精神的な安定性をチェックされます。
- 最終面接:JAXAの幹部や宇宙飛行士OBによる面接が行われ、最終的な合格者が決定します。
◆ 宇宙飛行士に選ばれた後の訓練
試験に合格しても、すぐに宇宙へ行けるわけではありません。
実際に宇宙飛行士として活躍するためには、約2年間の基礎訓練が必要になります。
基礎訓練の内容
- 無重力訓練(プールでの水中訓練)
- 宇宙船の操縦や機械操作
- サバイバル訓練
- 医学・応急処置のトレーニング
- ロシア語・英語の習得
- 国際宇宙ステーション(ISS)での実験技術の習得
このように、宇宙飛行士になるためには、知識だけでなく、体力・精神力・協調性・語学力など、あらゆるスキルを身につける必要があります。
2. 宇宙飛行士になるための学問とスキル:どんな勉強が必要?
宇宙飛行士になるには、科学や数学に強くなることが大切です。特に重要な科目を見てみましょう。
- 数学: ロケットの軌道計算や物理現象を理解するために必須。
- 物理: 無重力環境や宇宙船の動きを理解するのに役立つ。
- 化学: 燃料や宇宙での化学反応、酸素供給システムを理解するために必要。
- 生物: 人間の体の仕組みや、宇宙環境が体に与える影響を学ぶ。
- 英語: 宇宙での仕事の大半は英語で行われるため、必須スキル。

学校の授業でも、これらの科目をしっかり学ぶことが宇宙飛行士への第一歩となります。
3. 宇宙飛行士になるための進路
◆ 高校・大学での進路選び
宇宙飛行士になるためには、理系の進路を選ぶことが一般的です。 例えば、以下のような大学・学部が候補になります。
- 東京大学・京都大学・東北大学: 工学部・理学部・医学部
- 東京工業大学: 航空宇宙学科
- 慶應義塾大学・早稲田大学: 理工学部
- 防衛大学校: 航空工学・機械工学
大学では、宇宙工学・航空工学・生物学・医学・物理学などを学び、卒業後にJAXAの試験を受ける人が多いです。
※提示した大学、学部はあくまで一例であり、他の大学や学部でも宇宙飛行士を目指すための知識やスキルを習得できます。
◆ 宇宙飛行士になるためのキャリア
大学卒業後、すぐに宇宙飛行士になれるわけではありません。
JAXAの応募資格には「3年以上の実務経験」が必要です。
主なキャリアの例
- 研究者: 宇宙関連の研究機関や大学
- エンジニア: 航空宇宙企業やロボット工学
- パイロット: 航空自衛隊や民間航空会社
- 医師: 宇宙医学の専門家
- 教師: 科学教育に携わる
どの道に進んでも、宇宙飛行士になる可能性は十分にあります!
※近年のJAXAの発表で多様性を重視しているため様々な分野からの応募が可能です。
4. 宇宙飛行士に求められる能力
◆ 1. 体力・健康管理
宇宙では重力がないため、筋力や骨密度が低下します。
宇宙飛行士は毎日2時間以上の運動を行い、体力を維持しなければなりません。
地上にいる間も、トレーニングを欠かさず、宇宙に適応できる強い体を作ることが大切です。
宇宙飛行士が行う主なトレーニング
- ランニングや筋力トレーニング(心肺機能・筋力の維持)
- 水泳(無重力環境に適応するための訓練)
- ヨガやストレッチ(宇宙での柔軟な動作をサポート)

今のうちから運動を習慣づけることが、将来の宇宙飛行士への第一歩となりますね。
◆ 2. 精神力・冷静さ
宇宙では、突然のトラブルが発生することがあります。
例えば、通信障害・機器の故障・酸素供給の異常などが起こることも。
そんな時、宇宙飛行士はパニックにならず、冷静に対処することが求められます。
日常生活でも、問題が発生した時に落ち着いて考える習慣をつけることで、宇宙飛行士に必要な精神力を鍛えることができます。
◆ 3. チームワーク
宇宙では、限られた人数で長期間生活するため、チームワークが非常に重要になります。
ISSでは、日本・アメリカ・ロシア・ヨーロッパの宇宙飛行士が協力しながら任務をこなします。
例えば、宇宙船の修理作業では、宇宙遊泳をする人、船内でサポートする人、地上で指示を出す人が密に連携しなければなりません。
もし、コミュニケーションがうまく取れなければ、重大な事故につながる危険もあります。
◆ 4. コミュニケーション能力(英語・ロシア語)
宇宙飛行士は、世界中の人々と協力しながら仕事をします。
そのため、英語やロシア語での会話スキルが必須です。
- 英語:NASAやESA(ヨーロッパ宇宙機関)の宇宙飛行士とコミュニケーションを取るため
- ロシア語:ロシアの宇宙船「ソユーズ」の操作に必要
特にNASAの訓練では、すべての授業が英語で行われるため、宇宙飛行士にとって英語は必須スキルです。
◆ 5. ISSでの生活能力
国際宇宙ステーション(ISS)では、地球とは全く異なる生活を送ることになります。
ISSでの生活のポイント
- 無重力環境での適応: 飲み物や食べ物が浮いてしまうため、特別な食事方法が必要。
- 限られた水や空気の管理: 水はリサイクルされ、宇宙服の中でも酸素供給を管理するスキルが必要。
- 狭い空間での生活: プライベートスペースが少ないため、ストレス管理が重要。
宇宙で快適に過ごすためには、日常生活の工夫やストレスマネジメントも大切です。
「ストレスマネジメント」とは、ストレスを上手にコントロールする方法や技術のことを指します。
5. 今からできること(小学生~中学生向け)
- 理系科目をしっかり勉強する
- 英語の勉強を頑張る(英会話の練習も大切!)
- 運動習慣をつける(特に水泳がおすすめ)
- JAXAのニュースをチェックし、宇宙の知識を増やす
- 宇宙に関するイベントや講演会に参加する
JAXAやNASAでは、子ども向けの宇宙プログラムも開催されています。 興味があれば、ぜひ参加してみましょう!
まとめ:宇宙飛行士への道は続く
宇宙飛行士になる道は簡単ではありませんが、しっかりと準備すれば夢は実現できます!
まずは理系の勉強をしっかり頑張り、英語力や体力も鍛えていきましょう。
そして、「宇宙飛行士になりたい」という気持ちを持ち続けることが一番大切です。
これからの未来、あなたが宇宙に旅立つ日を楽しみにしています! 🚀
実際、2007年にはISS(国際宇宙ステーション)内のロシア製酸素生成装置「エレクトロン」から煙と異臭が発生しました。
宇宙飛行士たちは迅速に対応し、装置の電源をオフにすることで問題を収束させました。
幸い、実際の火災には至らず、大きな事故にはなりませんでしたが、宇宙ではこのような突発的な事態に冷静に対応する能力が求められます。
このように、宇宙飛行士には緊急時の冷静な判断力が不可欠です。